Taichi Nishishita
Architect & Associates
日々のこと

写真を通して建築を観察すること

2024.07.12

5月から7月にかけて、今年の竣工写真撮影が終わりました。

建築写真の撮影は、刻一刻と変わる空間と光の関係や
建築の魅力を引き出せる撮影の構図を
現場で臨機応変に対応しながら把握しなければならない。

毎回、撮影をお願いしているカメラマンさんから
学ぶことがとても多い。

カメラマンさんの写真が出来上がるまで、
僕なりの目でみて撮影した写真をアップしています。
是非ご覧ください。

竣工写真撮影の時は、カメラマンさんの横で、
僕も自分で写真を撮ります。

プロジェクトの渦中は、技術的な事や、
色々な事柄の取り合いを考えながら進めているため、
どうしてもテクニカルな視点で建築を見ている事が多い。

なので、引き渡し後の撮影の機会は、
改めて「この建築・空間の良さ」を純粋な目で捉える、
僕にとって必要な時間なのです。

その空間にずっといて、
一日の時間の変化に伴う空間の変化をみる。
設計時に考えてきたことを反芻し、時間をおいて再解釈する。
建築と暮らしがどう溶け合っているか確認する。

空間を見る目を養う、
建築家としてのトレーニングの一環だと思っています。

「春賀の家」の撮影で、
お客さんにご飯を振舞っていただきました。
食事を囲み、日々の暮らしのこと、地域のこと、仕事のこと、
いろんな話を共有する。

お客さんと近い存在でいられる。
そして、その建築と暮らしの経年を共有させてもらえる。

これらこそが、住宅を設計する一番の楽しさだなと思う。

竣工写真ができあがりましたら、お知らせいたします。
楽しみにお待ちください。

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